日本人にとって関門の前置詞"to"と"for"
英語の前置詞は、日本人にとっては関門です。
わかっているようでわからない、それは前置詞ではないでしょうか。
前置詞の使い方が間違っていると、日本語の「てにをは」を正しく言えない外国人のような英語になってしまいます。
前置詞の使い方にはある程度のルールはありますが、熟語のようにルールを無視したような使い方もあるため、それが難しく感じさせる理由の一つになっているのです。
ここでは迷いやすい「TO」と「FOR」の使い方について解説します。
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どのような場合に使えば良いのか
「TO」と「FOR」の使い方がよくわからないという人が少なくありません。
以下の例文から考えてみましょう。
My mom got a cake to you.
「お母さんはあなたにケーキを買ってきた。」
My mom got a cake for you.
「お母さんはあなたのためにケーキを買ってきた。」
この2つの例文はどちらかが正しく、どちらかが間違っているということではありません。
両者は意味合いが違うのです。
ポイント
日本語に訳すと、
・"to you"という場合は、単にお母さんがあなたにケーキを買ってきたということになるのですが、
・"for you"という場合は、お母さんはあなたのためにケーキを買ってきたとなり、「あなたのために」というお母さんのあなたに対する気持ちが強く込められているのです。
「TO」と「FOR」のイメージ
「TO」のイメージは直線のイメージです。
AからBに一直線に届くような感じです。矢を放ったら的まで一直線に飛んでいく感じでしょうか。
たとえば東京まで行くという場合は、「to Tokyo」になります。
それに対して「FOR」は、その人の気持ちのほうが強く込められており、AからBに行くかどうかは少し曖昧なイメージです。
確かにAからBに向かってはいるのですが、そのこと以上に感情のほうがより重要なのです。
ポイント
「TO」には感情が込められていませんが、「FOR」には感情が込められています。
ここが両者の大きな違いになると覚えておくとわかりやすいでしょう。
贈り物を贈るような場合は「TO」ではなく「FOR」
メモ 「TO」か「FOR」か、どちらを使うべきかわからなくなった時には、誰かに贈り物を贈るような場合は「TO」ではなく、「FOR」だと覚えておくだけでも役立つことでしょう。 単に物を渡すのであれば「TO」となりますし、その渡すものが贈り物だった場合やその人のためのものであれば、「FOR」が良いということです。